最近はやりの「追い込まないほうが強くなる」理論。
これ、ほとんどの人には当てはまらないと思いますね。
なぜなら、、、
この理論は「どうしても追い込みすぎてしまう」「やらずにはいられないんだ!」っていう、ある意味(良い意味で)「いっちゃっている人向け」の理論だからです。
最近よく目にしますね。
「追い込みすぎはよくない」
「あと2~3レップ余裕を残して終わるほうが成長する」
理論。
これ、、、
この理論に飛びつく99.9%の人にとって有害無益だと思うのです。
その理由をサクッと述べていきます。
●理由1:初心者あるある「追い込むってなに?」問題
この理論に飛びつく人って
基本、トレーニング初心者が多いです。
初心者は、本当の意味での「追い込む」がわからないので
当然「追い込みすぎない」もわかりません。
自分は一応プロアスリートだったし、トレーナーもやっていました。
まわりには「変態レベル」のトレーニング狂や日本トップビルダーも。
そして、
自分もトレーニング歴が20年くらいあるので「追い込む」ってことがどういうことか?
ある程度知っているつもりです。
(トップアスリートや変態レベルのトレーニング狂には遠く及びませんが…)
そんな自分も、
トレーニング始めたての頃を思い返すと「全然追い込めてなかったなぁ」と思います。
もちろん当時の自分は必至でしたよ。
「マジきつい…」「これ以上やったら壊れる」なんて思っていましたが
今考えたら「全然レベル」でした。
トレーニング狂からしたら、
もはや「ウォームアップレベル」かもしれませんね。
「きつい」にも慣れがあります。
例えば、
トレーニングに慣れていない人がスクワットをして
5回目くらいで「きついなぁ…もう無理」と感じたとします。
でもこれ、
上級者にとっては「おっ筋肉に効き始めたかな」だったりするんですね。
実際にはここから5~6回くらいやって追い込んでいくと。
人間には「心の限界」と「体の限界」という二つのハードルがあって
「心の限界」が先に悲鳴をあげるといわれています。
そして、
ここで大切なのは…
「追い込まないトレーニング」でいう
「限界のちょっと前で辞める」の「限界」は「体の限界」であるということです。
筋トレで言えば、
「もう無理…」と感じるのが「心の限界」
で、実際に動かなくなるというのが「体の限界」ですね。
トレ初心者の場合は「心の限界」が鍛えられていないので
体的にはまだまだいけるのに「心の限界」が先に来てしまい
動作を止めてしまうと。
つまり、
「体の限界のちょっと前でやめる」という
「体の限界」から全然ほど遠いところで辞めてしまうので
期待する効果は得られないということになります。
(っというか「全然足りない」レベル)
しかし、
何度も筋トレをして「心の限界」を鍛えている上級者は
「心の限界」と「体の限界」が非常に近い。
よって、
本当の意味で「限界のちょっと前でやめる」ということができるんですね。
ってな感じで、
「追い込まないほうが伸びる」理論に飛びつきやすい初心者トレーニーは基本
「追い込む」の意味がわかりません。
よって、
「追い込まない」の意味も分からないので
この理論は役に立たないってことになります。
●理由2:追い込まない分、たくさん筋トレできるね?
「追い込まない理論」の肝は「回復」です。
つまり、
「追い込まない分回復も早いんだから、たくさん筋トレできるね」ってこと。
「追い込まない理論」の肝は「回復」にあります。
追い込んでしまうと回復にも長い時間がかかるので
トレーニング回数を増やすことができません。
それに対し「追い込まないトレーニング」は回復も早いので
トレーニング回数を増やすことができます。
トレーニング回数を増やすことで
1回でがっつり追い込んでいた時よりもたくさんトレーニングできるので
動作練習にもなるし、刺激を多く入れられる分、体の成長が期待できるってわけですね。
ここで大切なのは、、、
「追い込まない」うえに「トレーニング頻度はそのまま」だと意味がない。
ってこと。
例えば、
今までは1回でがっつり追い込むトレーニングを週に2回していたとします。
で…
「追い込まないトレーニング」を採用しトレーニング回数も週に2回のままだったとする。
これって、
ただ単にトレーニング量が減っただけです。
一時的に疲労が抜けてパフォーマンスが上がる可能性はありますが
長期的に見た場合、体への刺激は減っているので、
当然成長の可能性は下がっていくことになります。
ようするに…
追い込まないならトレーニング頻度をあげないと意味ないよ。
ってこと。
このように、
「追い込まないトレーニング」が有効な人は
「今よりトレーニング頻度を上げられる人」です。
なので、
「え?でも忙しくてそんなにジムにいけないよ!」って人には
ちょっと効果薄なトレーニング方法だといえますね。
●理由3:楽して大きな成果を出せる方法なんてありません。
結局、「追い込まないトレーニング」もきついです。
「追い込むトレ」ほど1回のきつさはないですが
「限界のちょい手前」とはいえきついものはきつい。
しかもトレーニング頻度もあがるのでこれまたきつい。
ようは、、、
楽して成長できる方法なんてないってこと。
「限界のちょい手前」っていっても
「体の限界」のちょい手前なので精神的には超きついですよ。
しかも、
その頻度を増やさないといけないとなると
これまたきつい。
なので、
本当に効果的な「追い込まないトレーニング」ってのは
きついトレーニングってことです。
「追い込まないトレーニング」に興味を持つ人のほとんどが
「楽をしたい」人という印象がありますが、
「楽して成長できる!」なんて甘い話しはないってことを肝に銘じる必要がありますね。
「スマホをポチポチ1日5分で50万円」
みたいな詐欺情報商材が出回っていますが、
そんなうまい話しがあるわけがありません。
筋トレも同じです。
●まとめ
「追い込まないトレーニング」をするのであれば
まずはしっかり追い込んで「追い込むとは何ぞや?」を知ってからにしましょう。
「追い込む」の意味を知らずに正しく「追い込まない」はできません。
「追い込む」基準が甘すぎて
「追い込まない=全然足りない(運動不足)」レベルになってしまうからですね。
これでは成長どころか退化してしまいます…
なので、
「追い込まないトレーニング」を採用するなら、
まずはしっかり追い込むトレーニングをして
「追い込むとなどういうことか?」をしっかり理解したうえで
取り組むのがいいと思います。
最後に一つ、
とあるトレーニング狂(トップビルダー)の知人が言ってたことを紹介します。
「追い込まないって追い込むよりきついんだよね」
「だってさ?自分はまだまだなのに、さらに前でやめちゃうんでしょ?」
「そんな楽にさぼって強くなれるわけがないじゃない?」
って…
スクワット中に追い込みすぎて鼻血出すようなひとですよ。
レッグカールで追い込みすぎて肉離れ起こすようなひとですよ。
この人は間違いなく「追い込めている」人です。
そして「やりすぎている」人ですね。
つまり、
こういう「追い込まないことが怖くてついやりすぎてしまう」人。
こういう人にこそ
「追い込まないトレーニング」があっているんでしょうね。
その時、強くそう感じました。
あなたはどう感じますか?
是非考えてみてください。
っということで今回はこのへんで。
最後までありがとうございました。