「ベルトをすると体幹弱くなるから、運動能力向上目的でトレーニングするならベルトしない方がいいよ」って話し、聞いたことありません?
自分も、こんな「ベルトしない派」の言葉にビビってベルトせずにトレーニングしていた時期があるけど、、、
ジャンプ力を上げるためのトレーニング。
スクワットをはじめ、
デッドリフトやらベンチプレスやら、
筋力UPのために筋トレにいそしんでいる人も多いことでしょう。。。
そして、
そのトレーニング効果をあげるためには当然、、、高重量を扱うことになると。
で、、、
やる。
やってまうのよ。腰を。
腰をやると
トレーニングは長期的に中断せざるを得なくなり
せっかく伸びてきたジャンプ力は元通りに。。。
で、考える。
腰をやらん方法はないかと。
はい、ベルトです。

でもベルトを付けていると、こういうことを言ってくる輩(やから)がいるの。
「ベルトなんかつけてると体幹弱くなるぜ」
って。
「ほっといてくれよ」と思う一方で、
「え?マジで?それってヤバくない?」ってビビる自分もいるわけ。
っということで今回は
「トレーニングベルトを使うと体幹が弱くなるのか?」問題について
エビデンス(科学的証拠)を踏まえ深掘りしていきたいと思います。
「体幹が弱る」ってジャンプ力UPを目指す人には死活問題。
今後変にビビらんでいいように、問題解決していきましょう。
【結論】ベルトはジャンプ力UPトレーニングの敵じゃないよ
僕らボディビルダーは見た目重視だからいいけど、
スポーツする人はベルト付けない方が良いんじゃない?
だってベルトに頼って体幹よわっちゃうからさ。
(マウントぎみ)
こうした「ベルトしない方がいい派」の言葉をよく聞きますが、
色々調べた結果。。。
はい!誤解でした!
ってなことで
さっそく誤解を解いていきたいと思います。
1. ベルトの基本的な役割
まずはベルトの役割をおさらいしましょう。
- 腹圧(IAP)を高める(体幹の安定)
- 結果、高重量が安全に扱いやすくなる
- 心理的安心感
息をすう(お腹にためるイメージ)とお腹が膨らみます。
これを腹筋で抑え込むことで「膨らみたい」と「縮まりたい」がせめぎ合い
結果体幹を安定させてくれます。
超絶ざっくりいうと、
これが腹圧です。
この「抑え込む(縮まりたい)」をサポートしてくれるのがベルトってわけ。
つまり、
ベルトは「体幹を安定させるためのサポート装置」ってな役割なんですね。
2. よくある誤解:ベルト=体幹が弱くなる?
で、本題。
「ベルトを使うと体幹が弱るのか?」ですが
結論「弱くなるとは言えんよ」とのことです。
その理由をエビデンスを交え紹介していきます。
2-1. 筋肉はちゃんと働いている
とある研究では
スクワット中の「ベルトあり」「ベルトなし」で体幹(特に腹直筋・外腹斜筋・脊柱起立筋)の筋活動を比較しました。
結果は…
- ベルトをつけることで腹圧は上がるが、体幹筋の活動が明らかに減るわけではない
- ベルトをつけても体幹筋は動いている
- ベルトをつけることで筋活動が高まる体幹筋もある
参考論文:The effectiveness of weight-belts during the squat exercise – PubMed
参考論文:Effects of abdominal belts on intra-abdominal pressure and trunk muscle activity
といった感じで
「体幹筋の活動は少し下がるかも」といった意見がある一方で
「いやいやあんま変わんないよ。むしろ活動が高まる体幹筋もあるよ」
といった意見も見られます。
以上をふまえると、、、
一概に「ベルト使ったら体幹が弱る」とは言えないってことですね。
2-2. 高重量に挑戦できるから逆に体幹も鍛えられる
まぁ色々意見があるけども、
「ベルト使えば扱える重量はあがる」ってことは確か。
で、今までよりも高重量が扱えるなら
当然「体幹にかかる負荷」も大きくなる。
ってことは??
- ベルトを使うことで体幹の安定感が高まり、普段より重い重量に挑戦可能となる
- ということは、体幹や下半身に大きな負荷をかけることができる
参考記事:Should you wear a belt or not? – Stronger by Science
つまり、
ベルトを使ったトレーニングは
結果的に体幹や他部位を強化しジャンプ力UPにも有効に働く可能性はあるってこと。
3. ジャンプ力向上に最適なベルトの使い分け
とはいえ、、、
ベルトをつけると腹圧を高めやすくはなりますが
「腹圧を高める技術」には悪影響を与える可能性があります。
だって、
とりあえずでもベルト巻いておけば
それなりに体幹が安定することもあるからね。
「自分で腹圧高めよう」って意識が薄れることは否めない。
ってことを踏まえ、
ベルトを使う際は次のことを意識するといいと思います。
技術・スピード重視のセットやアップセットはベルトを使わない
軽い重量やスピード重視の場合は
自前の腹圧で乗り切ること。
一番スポーツしてる時の負荷にちかいので
こういう時こそ自前の、、、地力で乗り切れるようにするべきですな。
【ノーベルとでやるトレーニング例】
- アップセット
- MAX70%くらいまでのスクワット
- ジャンプスクワット
- スピード重視のスナッチ
高重量・MAX挑戦セットは安全・安心のためにベルト着用
がっつり勝負に行くときは安全安心のためにベルト着用。
でも、アップセットで腹圧の意識は高めておくことは必須ですね。
じゃないと腹圧を高める・利用するスキルが向上せず、
スポーツや動きに活かせないからね。
【ベルト着用のトレーニング例】
- 1RM近く、または普段扱えない重量のとき
- 失敗するかもしれない重量でのセット
- ちょい腰に不安があるとき
5. まとめ:ベルトは体幹を弱くしないけど、使い方は工夫したほうがいいかもね。
ベルトを使うと体幹が弱くなるってことはないけど、頼りすぎると腹圧の使い方が下手になって、結果スポーツ動作なんかにマイナスなる可能性は否めないって感じ。
なので、安全・安心のためにベルトを使うのは全然いいことだけど、ベルトを使わないトレーニングもちゃんとやったほうがよさそうだわね。
ベルトは上手に使えばトレーニング効果向上に役立つツール。
でも頼りすぎると自分の能力を削る可能性もあるので
上手に使うようにしましょう。
アップやスピードトレはノーベルト。
それに対し、がっつり追い込む・MAX狙いはオンベルト。
この臨機応変さがトレーニング効果向上に大切ってことですね。
お試しください。
ってなことで
今回はこの辺で。
最後までありがとうございました!